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保険外併用療養費

 

健康保険制度では診療の一部に保険が適用されない保険外診療がある場合は、原則として保険が適用される診療も含めて全額が自己負担(10割負担)となります。ただし、保険外診療ではあっても厚生労働大臣が定める「評価療養」と「選定療養」については保険診療と併用することができます。「評価療養」や「選定療養」のうち、通常の治療と共通する部分(診察・検査・投薬・入院料等)の費用については一部負担金(一般の方は3割負担)を支払えばよく、残りの額は「保険外併用療養費」として給付されます。

 

1.評価療養

現在のところ保険診療の対象にはなっていないものの、将来的には保険導入をするための評価を行う療養であり、具体的には以下が該当します。

・先進医療  ・医薬品治験に関わる診療  ・医療機器の治験に関わる診療

・薬価基準収載前の承認医薬品の使用  ・保険適用前の承認医療機器の使用

・薬価基準に収載されている医薬品の適応外使用

 

2.選定療養

特別な療養環境など患者が自ら希望して選ぶ療養であり、具体的には以下が該当します。

・予約診療  ・特別の療養環境の提供  ・時間外診療

・200床以上の病院の未紹介患者の初診  ・200床以上の病院の再診

・180日を超える入院 など

 

3.給付例

評価療養に該当する先進医療を受けた場合であって、全体の医療費70万円のうち20万円が先進医療の額であるときは、

保険適用外

先進医療分

20万円(全て自己負担)

保険給付分

診察・検査・投薬・注射・入院料等

35万円(保険外併用療養費)

一部負担金(一般の方は3割負担)

15万円(自己負担)

※一部負担金は高額療養費の対象にもなります

 

4.先進医療を受けるには

先進医療を受けることができるのは、厚生労働省が認めた医療機関に限られます。治療開始にあたっては、治療内容や費用について医療機関が患者に説明することになっています。患者はこの説明を聞いて同意書に署名して治療が開始されます。

 



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