パートタイマーの社会保険加入
と被扶養者の認定基準
1.社会保険の適用要件
従業員の社会保険加入は、アルバイト、パートタイマーなどの名称にとらわれず、会社と常用的な雇用関係にあるか否かにより判断します。
常用的な雇用関係があるとされるのは、次の@またはAどちらの要件も満たす場合とされ、要件を満たす場合には社会保険加入手続きが必要です。
@1日または1週間の所定労働時間が、正社員のおおむね4分の3以上であること
A1ヶ月の所定労働日数が、正社員のおおむね4分の3以上であること
2.被扶養者の認定基準とは
健康保険の被扶養者の認定基準は、年収が130万円未満であって、かつ、夫の年収の半分未満とされています。しかし、注意が必要なのは、パートで働く労働時間及び労働日数がどちらも正社員の4分の3以上であれば、たとえ、年収が130万円未満であっても妻自身がパート先で社会保険に加入することになることです。
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4分の3未満 |
4分の3以上 |
年収130万円未満 |
被扶養者 |
社会保険加入 |
年収130万円以上 |
国保・国民年金 |
なお、年収が103万円以下であれば、所得税法上の控除対象配偶者にも該当します。
年末調整の時期を迎えています。従業員からの問い合わせにはそれぞれの基準を混同することなく説明することが肝要です。
3.社会保険適用要件の見直し
1.の社会保険の適用要件が、今後数年のうちに見直される予定です。政府の年金給付費は年間50兆円にものぼっており、少しでも給付を抑え、保険料収入を増やしたいところです。
見直し後の適用要件は以下の@からBの全てを満たす場合が予定されています。
@労働時間及び労働日数が、正社員の2分の1以上であること
A1ヶ月の給与が98000円(通勤代・残業代を除く)以上であること
B1年以上既に勤務していること
パートタイマーとしての働き方を考える必要がありそうです。
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