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労災保険率の改定

 

平成18年4月1日より、労災保険率が改定されることになりました。事業の種類によって上がる事業、下がる事業がありますが、平均すると約0.3%下がり、事業主の保険料負担は全体で約573億円減額されます。

 

1.            労災保険率の見直し

労災保険率は、過去3年間の災害率を考慮して労災保険事業の財政の均衡を保つことができるよう事業の種類ごとに決定されることとなっています。

今回も前回(平成15年度)に引き続き下がりましたが、危険作業の機械化などが進み労働災害が減少したためといえるでしょう。

 

2.            主な事業の労災保険率

労災保険率は54の事業の種類ごと設定されていますが、そのうち39事業の労災保険率が改定されます。

上がる事業は「食料品製造業」(1000分の7→7.5)、「化学工業」(1000分の6→6.5)、「ビルメンテナンス業」(1000分の6→6.5)など。逆に下がる事業は「水力発電施設・ずい道等新設工事」(1000分の129→118)、「その他の各種事業」(1000分の5→4.5)などとなっています。(その他詳しくは厚生労働省HPなど参照ください)

 

3.            「その他の各種事業」が細分化されます

今回の改定で注目すべき点は、サービス業を多く含む「その他の各種事業」から、「通信業、放送業、新聞業又は出版業」「卸売業・小売業、飲食店又は宿泊業」「金融業、保険業又は不動産業」の3事業が分離されることです。

この分離される3事業の中で、「卸売業・小売業、飲食店又は宿泊業」のみが従来の料率(1000分の5)に据え置かれて、それ以外は分離されなかった「その他の各種事業」とともに1000分の4.5になります。従来の料率に据え置かれた「卸売業・小売業、飲食店又は宿泊業」については重大な労働災害の発生率は少ないものの、比較的軽い労働災害の発生が多く、料率の下方修正はなかったということです。

 

4.            労働保険料の年度更新

労働保険料は毎年4月1日から翌年の3月31日までを保険年度として申告・納付します。平成18年4月1日から5月20日までの間に平成17年度の保険料を確定精算し、平成18年度の概算保険料を納付しますが、事業所管轄の労働局から送付される申告書に記載されている概算保険料の労災保険料率がいくつになっているか、よく確認して手続を行うことが肝要です。



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