最近、親しい人たちがグループになって、森林公園、由緒ある古跡や旧街道や神社仏閣、各地にある美術館や博物館や植物園などを、徒歩でめぐるのが盛んになっているそうです
最近、親しい人たちがグループになって、森林公園、由緒ある古跡や旧街道や神社仏閣、各地にある美術館や博物館や植物園などを、徒歩でめぐるのが盛んになっているそうです。「徒歩」が原則ですから、健康にいいのが何よりの利点。第二に、身近なところで思わぬ新しい発見をする楽しみ。実践している人たちは口をそろえて言います。「ふだん、身の回りに興味深いものがたくさんあるのに、それに気づかなかった……これまでの時間が惜しく思われるくらい」と。
春はもうすぐ。健康増進のために、大いにウォーキングをしましょう。ウォーキングのためのウォーキングだと、つい、おっくうになりますが、一つの目的があれば、きっと心楽しいものになることでしょう。
千葉県野田市の関宿。ちょうど利根川から江戸川が分流する地点にお城があり、その中は博物館になっています。徳川家康が江戸湾に流入していた利根川を、現在のように銚子沖に出るように大工事を行ったさまが、模型などで手に取るように知ることができます。また、当時、水運がいかに重要であったかということや、関宿をはじめとする港、港が殷賑を極めた様子もよくわかります。ウォーキングをしているうち、図らずも、太平洋戦争最後の首相鈴木貫太郎の生家の前に出ました。
お城の天守閣から眺める景色が、これまた絶品。北を眺めれば筑波山。西南の方角に目を転ずれば、相模の山並み。その奥には富士山。東には、眼下を流れる坂東太郎が広大な平野を悠然と……。
そこで思い浮かんだのは、いかにも春らしいのどかさを伝える次の一首でした。
春の水ゆたに流れてゆくらゆくら
春の帆つづく利根の大川 佐々木 信綱
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