インターネットによるメール交換が主婦の皆さんの間でたいへん盛んなようです
インターネットによるメール交換が主婦の皆さんの間でたいへん盛んなようです。
その結果、「風が吹けば桶屋がもうかる」ではありませんが、文章教室あるいは文章講座がたいへん賑わっているのだそうです。せっかくメールを送るのなら、少しでも達意な文章でと願うのは、ごく自然の気持ちです。
ある市の図書館が主催する文章講座に出席してみました。なるほど、出席者の大部分が女性で、若い男性の講師は少し上がり気味の表情を見せていました。
黒板に「こういう文章を書かないようにしましょう」と書かれてありました。それがその日のテーマでした。講師はいわゆる悪文の見本を読み上げ、その文章のどこが悪いかを具体的に指摘するというしくみでした。
悪文の一例として、「私の家の前の小川の向こうの山田さんの家の娘さんのお婿さんは」という具合に「の」がいくつも連なる文章が槍玉に上がりました。
さて、さすがに講師は違う! と感心させられたのは、そのあとのことです。講師はこう言ったのです。「例外のない例外はないと言います。その日本で唯一の例外は、次の作品です」
ゆく秋の大和の国の薬師寺の
塔の上なる一ひらの雲 佐々木信綱
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